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除山非常口「掘削開始」


4月27日に釜沢の除山非常口で安全祈願式が行われ、南アルプストンネルの掘削が開始されたと、翌日の地元紙に1面トップで報道された。しかし、この日に掘削を開始するということが地元の釜沢集落や村、県に知らされたのは、前日の夕方5時過ぎだったそうだ。

釜沢住民に対しては、希望者に配信されている工事予定や通行止め情報などのお知らせメールの中に、一行「坑口付(一部掘削)」と書いてあっただけ。

除山非常口は現在、進入路の入り口で閉鎖されている。マスコミに対しても「掘削開始」を知らせておきながら、現場への立ち入りは認めず、JR側から写真提供。でも、地元紙の記者たちは対岸から川へ下りるなど苦労して撮影したようだ。

実はトンネル坑口のヤード整備が一番進んでいるのは、上蔵地区の小渋川非常口だ。そちらには既に生コンのプラントや掘削残土のヤード内仮置き場、防音壁など様々な施設ができており、ドリルジャンボなどの掘削機械がスタンバイしている。坑口付近の保安林解除の手続きが済めばいつでも掘削可能な状態になっている。しかし、2月の解除予定公告に対して異議意見が出され、まだ解除は確定していない。

一方、除山非常口は、釜沢に通じる県道赤石岳公園線の拡幅改良途中であり、ヤード整備もまだそれほど進んでいない。新聞に掲載された写真を見ても、普通の重機1台で掘り始めただけのようだ。防音設備などもまだ。なので本格掘削はだいぶ先の話で、ここであえて「掘削開始」をアピールするのは「もうトンネル掘削が始まった」という既成事実づくりのためなのだと思う。実際、村外のいろいろな人から、もう大鹿村でもトンネル掘削が始まってしまったんだねと言われた。でも、実態はそんな感じ。

さらに除山非常口の奥になる釜沢非常口については、ヤード整備のためには仮橋を架けなくてはいけないのだけど、その工事が次の渇水期にまたがるようで、掘削開始は来年度にずれ込む。


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